帯状疱疹について
皮膚科
帯状疱疹は小さな水ぶくれができる病気(ヘルペス)の一種で、ウイルスが原因となって起こります。
原因
小児期にほとんどの方がかかった水疱瘡 (みずぼうそう) 、この水疱瘡ウイルスが原因です。普段はからだの中の神経節にいますが、体調の低下したときに神経を伝わって皮膚の表面に現れ発疹をつくります。
体調の低下要因
- 寝不足
- 疲れ
- ストレス
- かぜ、インフルエンザなどの感染症の後、充分回復していないとき
- 加齢、抵抗力の低下しているとき
- 急激なダイエット
- がん
特徴
からだの右側、もしくは左側のみに出現します。ピリピリ・チクチクとした痛みと共に2~5mm大の小水疱が認められます。出現場所は、顔面、胸部、脇腹、おしりなどいずれも片側のみです。最初は虫に刺された様な赤い発疹が現れ、やがて水疱(みずぶくれ)となりアズキ色のかさぶたをつくり治っていきます。はじめの皮疹から完全に治るまでに3~4週間かかります。
診断
- 特徴のある皮疹により診断
- 血液中のウイルス交代価の上昇を確認 (皮疹出現の初期と中期の2回の測定で判定します)
- 水疱の内容物を顕微鏡的に確認
帯状疱疹ワクチン(注射)による予防
例:シングリックス筋注用
抗ウイルス薬(外用)による治療
例:アラセナAクリーム (範囲が非常に狭い場合)
抗ウイルス薬(内服)による治療
例:バルトレックス錠 (500mg) 1回2錠を1日3回、7日間 (軽症例)
抗ウイルス剤(点滴)による治療
例:アラセナA注射 (300mgアンプル) 1回5~10mg/kg 1日1回点滴、5日間 *この場合連日の点滴により入院も考慮します。 (重症例)
注意点
顔面、特に目のまわり、耳の周囲に出来たときには視力、聴力に悪影響を与えることが知られています。皮疹の発現部位によっては眼科、耳鼻科の受診も考慮する必要があります。